NTT労組退職者の会の会員の「照屋 恒」さんが11月3日に沖縄県功労賞を受賞いたしました。
照屋氏は「対馬丸撃沈事件」の生存者の一人です。
1944年8月、4歳の時、母と姉と一緒に疎開船、「対馬丸」に乗船し、アメリカの潜水艦の魚雷攻撃によって、対馬丸が撃沈され、784人の子どもを含む、1,484人が犠牲者となりました。
その時、母と姉を失いました。
漂流後、漁船に奇跡的に救助され、鹿児島、大阪、宮崎を転々し、戦後は祖父母に育てられが、父親はシベリアで亡くなり、家族全員を失いました。
対馬丸で助かった子として声をかけられるのが嫌で、肩身の狭い思いをしながら必死に戦後を生き抜いてきました。
照屋氏は琉球電信電話公社採用、通信関連部門、自動運用部門、ネットワークセンタ、
法人営業部門を歴任し、2000年定年退職しました。
在職中は対馬丸事件の生存者として周囲に一切話すことはありませんでしたが、2010年、高校の同級生で同じく対馬丸の生存者の方から熱心に説得され、語り部として現在まで至っています。
今年、7月、退職者の会では「対馬丸撃沈事件」について退職者の会の幹事会メンバー、その後、NTT労組西日本本部、NTTデータ本部の若手組合員(frage)向けに講演会を開催しました。
照屋氏は講演の際、「今はたくさんの人に聞いてもらいたい。私にはもう後がない」と常にお話しされます。
世界を取り巻く状況と「対馬丸事件」を重ねながら、 「戦争がいかに悲惨で過酷なこと」を訴えていく毎日が続いています。
2024年11月4日
会長 金城 章
OTVニュースから